ぶんと唸る風切り音が肌を掠める。危なかった。あれをまともに受けていたら、あたしのナイフはおろか、腕まで砕けていただろう。恐れに躊躇したその一歩の踏み込み。良くも悪くもそれがあたしを生かした。
「逃げているだけでは、戦いは終わらんぞ」
呼吸ひとつも乱さずに女は言う。確かに。このままでは分が悪い。むこうは重い両手斧を軽々と振り回すのだから、ハンデも何もありゃしない。貧相なナイフ一本のあたしではあまりに分が悪かった。
「地下迷宮のミノスの仔が女だったなんて、あたしはまったく聞いてないんだが」
「...お前が何を聞こうが私には関係ない。戦え。さもなくばこの斧の錆となろう」
毒づくあたしを冷たく見据える女。しかし、その瞳の僅かな苛立ちの色をあたしは見逃さなかった。地下迷宮の主、異形の王子、捨てられし忌み子――。しかし、実際はどうだ。目の前にいるのは、あたしとそれほど歳の変わらない人間の女じゃないか。確かに化け物じみてはいるけれど。
「なあ。あんたは何故、戦う?」
「…」
あたしは問う。その理由を。敢えてあたしは問う。彼女の存在理由ってやつを。
「...戦いに理由など要らない。お前が来たから私は斧を取る。どうせお前も王の黄金が目当てなのだろう」
「違うと言ったら?」
「な、に…?」
くつくつと喉で笑うあたしに、これまでとは違った反応を示す女。この流れは悪くない。確かに分の悪い賭けだが、賭けとは終わってみるまで結果の分からないものだ。少なくともあたしはこの一本のナイフで、二十余年の人生という賭博場を歩いてきた。今までも、これからも、そしてこの「今も」。
「さて、ここらでペイバックタイムといこう」
あたしは舌なめずりと共に相棒を逆手に構え直す。
いきなりの三文芝居。続きはございません。たぶん!(・ω・)白音さまが本編からスタジオへの武器追加に成功されたので、わたくし軍曹もさっそく導入してみます。やったー!両刃斧だー!(T^T)
で、動作確認も兼ねてスクショを一枚。嬉しさに興が乗って、なんだかわけの解らない妄想まで垂れ流してしまいました。お目汚し失礼。
久しぶりにSB3Utilityを弄りました。白音さまの丁寧なレクチャーで難なく導入できましたが、相も変わらず万能なツールなのですね。他の皆様方はこれを使って違う世界を見ているんだろうなあと思うと、一層ありがたみが増します。
取り急ぎ、導入成功のご報告をば。白音さま、ありがとうございました!(゚ω゚)